「避難サポートひょうご」設立趣旨


 設立趣旨文

  東日本大震災と原発事故によって,被災地にお住まいだった多くの方々は,避難,疎開,移住をせざるを得なくなりました。この遠き地・兵庫県にも,多くの方々が避難をされています。避難者の方々は,それぞれ,住み慣れた地域を離れ,心身の健康の不安に震え,家庭や仕事に悩み,生き甲斐や未来に苦しんでいます。

 

 しかし,忘れてはならないことがあります。避難者の方々が背負っている困難は,この社会で暮らす誰もが共有しなければならない“自分ごと”に違いないのです。

 

 兵庫の地では,市民がつながりあい,支えあって,阪神・淡路大震災からの復興の道のりを歩んできました。その歩みの中で,情報を共有し,お互いに連携し,息長く支援することの大切さを知り,それが自立した市民社会の実現にもつながっていくことを学びました。避難者の方々へのサポートにも,きっと重なるものがあるはずです。

 

 私たちは,兵庫県内でそれぞれ活動をしてきた支援団体・個人ですが,避難に伴う課題を共有し,行政も含めて相互に連携し,長期にわたって支援を継続していくために,緩やかなネットワークを創りました。それが「避難サポートひょうご」です。

 

 「避難サポートひょうご」は,第1に支援情報を広く共有し,第2に専門性を活かした支援を行い,第3に少なくとも30年にわたる長期的な視野をもって活動を継続することによって,兵庫県に避難された方々と,その自主的な活動を応援します。そして,一人ひとりの避難者の方々の社会的・経済的・精神的な自立をサポートし,この地域が共感の心あふれる市民社会となるよう,活動をしていきたいと考えています。

以上